カラリオEP978A3|コレって購入に値するの!?
2015年9月にエプソンの秋冬モデルが発売された。
その筆頭に挙げられるのが、EP-978A3。このモデルはEP-977A3の後継機種に当たる。
旧モデル・EP-977A3のウリはコンパクトサイズでありながらA3プリントができる点にあった。
それで、新モデルでは何がパワーアップしたのか? と質問を受けた場合、
正直な話をすると、声に力を込めておすすめできるポイントは一つだけなのだ。
前面のチルトパネルも健在。ただし、これは旧モデルから踏襲されたものだ
※エプソン公式HPより
旧モデル・EP-977A3に様々な機能と、通常サイズのプリンターでありながらA3印刷を可能にしたサプライズを詰め込んでしまったあげく、今年は、そこからさらに発展したモデルを作るのが、メーカーサイドの事情として難しかったのだと思われる。
インクもEP977A3より変更なし。今回は写真アプリの改良で表現力・快適性の向上を追求した模様
際立った変更点は1点のみ
EP-977A3の従来の機能に加えて、新規で追加された機能は本体の全面パネルにスマホをタッチすれば、自動でプリントが始まるというもの。いわゆるNFCという機能だ。
おそらくはキヤノンのMGシリーズの上位モデルに従来から備わっていた機能なので、それを意識しての新規採用と思われる。ちなみにキヤノンは「PIXUS touch」という独自のネーミングだ。
NFCは印刷速度アップに寄与
L判写真の印刷スピードは、各社でおおむね15秒前後。(EP-978A3は約13秒と速め)印刷スピードは速ければ速いでよかろうが、その数値のみの単純比較と、実際の使い勝手は必ずしも同じとは限らない。印刷が始まるまでの過程も考慮するなら、このNFCがあったほうが、断然スピーディなのだ。「NFC付いただけじゃん」とあなどることはできないのかもしれない。
前面のチルトパネルの右側にNFCポートを装備。この一点は評価できるか
A3印刷したい人は新旧のどちらかで
EP-978A3では、A3は旧モデルと同じく背面トレイに1枚のみセットできる。同梱のソフト使用でA3スキャン・コピーが行なえる。
A3対応するのはカラリオEPシリーズの中では、EP977-A3と、その後継機種であるEP978-A3のみだ。その他対応するモデルは、PXシリーズなどの業務用モデルだ。家庭用モデルでは、このモデルしか対応していない。強いてもう一機種挙げるとすれば、ワンランク上のハイスペック・モデルになるが、EP-10VAもA3に対応する。これですべてだ。
EP-978A3 | |
---|---|
用紙 | L判〜A3 |
インク | 6色独立 すべて染料インク |
印刷スピード | 約13秒 |
インク・用紙合計コスト | 大容量(80L番インク)使用:約19.9円(税別) 通常(80番インク)使用:約25.5円(税別) |
解像度・画質 | 5,760×1,440dpi |
対応OS | Windows Mac OS X |
ネットワーク対応 | 無線・有線LAN |
ファクス・ADF | × |
スキャナ | ○ |
タッチパネル | 4.3型 フリック操作が可能 |
自動両面印刷 | ○ |
スマホプリント | ○ |
Wi-Fi・自動電源ON | ○ |
BR/DVD/CDレーベルプリント | ○ |
発売日 | 2015年秋 |
価格 | オープンプライス 参考価格3万8858円 |
本体前面のデザインの洗練やパネルの操作感、写真アプリの強化など、細かな相違はあるにはあるが、目立った変更点は上述のようにたった一点のみなので、購入するに値するかはこの一点を中心に考えるとよい。
NFC不要なら旧モデルを
A3のポスターやチラシを楽しめればそれで十分!って方は、本体価格が数千円程度安い旧モデル・EP-977A3を買うという手もアリだ。新モデルは、2015年11月15日(日)現在、Amazonでは3万38225円。旧モデルは2万9160円。NFC不要の人は旧モデルを選択してもよいだろう。
今は新モデルのほうが安い!
ところが、2016年3月30日(水)現在では、新モデルは2万0789円まで値崩れ、旧モデルは、メーカー製造打ち切りで在庫が残り少なく2万4000円で、新モデルより高くなっているので、迷わず新モデルを購入するのがよい。
EP-978A3 インク対応表 | |
---|---|
80番インクカートリッジ(標準)IC6CL80 | 80L番インクカートリッジ(大容量)IC6CL80L |
L判写真一枚につき25.5円 |
L判写真一枚につき19.9円 |
価格…3500円前後 |
価格…6500〜7000円 |
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